愛の巴投げ無節操で無責任な映画レビュー

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空中庭園 02:36
評価:
Amazonおすすめ度:
ペルソナ家族の再生
なんかよく分からなかったなぁ〜‥
なかなかよかった
角田光代さんの原作は未読なんですが、私の妻が文庫を所持しているので今度読んでみたいと思います。一言で言えば“仮面家族”のお話でしょうか。しかし、角田光代×豊田利晃って奇妙な組み合わせですよね。私は“有り”だと思いました。角田さんの静謐な毒に豊田監督の即物的な毒が過剰なまでにてんこ盛り、それによって本作は恐怖映画さながらの雰囲気を孕んでいます。

やや冗長とも思えるイントロダクションに始まり、画面は終始安定しません。公開直前に報道された豊田監督の覚せい剤取締法違反による逮捕、という後付けの理由からすれば、それにも一応の納得はいくのですが。

とは言え、私は好意的に観ました。この映画が勝利しているとすれば、その要因候補の筆頭にロケーションを挙げたいと思います。ロケハン班のお手柄ですね。小高い丘にぬっと現れる、あの階段状になったマンションの不気味さと言ったらありません。

高校生の娘(鈴木杏)をして「なかったら死んじゃう」とまで言わしめる『ディスカバリー』なる大型ショッピングモールを含む、新興住宅地が持つ無機質で一種独特な人工的冷ややかさ、そういったナイーブな側面を、登場するロケーションは見事に体現していました。

ただ、ラブホテル『野猿』の内装だけはちょっといただけません。ダサくて利用したこと自体がカッコ悪いという文脈なのに、妙に小洒落ているんですね。ママ(小泉今日子)の衣装は主婦然としたものを忠実に再現しているのに、どうしてそんなところでお洒落映画じみた見栄を張るのか理解に苦しみます。

登場する人物は皆一様に頭のネジが一本外れているのですが、さっちゃん(大楠道代)だけは素行不良なだけで唯一精神構造はまともな人間だと思いました。バスに揺られて万引きで捕まった中学生の孫(広田雅裕)を引き取りに行き、その足でラブホテルに連れ込んだ家庭教師(ソニン)を一喝するくだりなんてかっこ良かったですね。

バスと言えばこの映画、やたらとバス車内のシーンが多いんですね。ジャケットからして物憂い表情でバスのシートに埋もれるママの写真ですし、パパ(板尾創路)と二人の子供たちが通勤通学に利用しているのがバスだから幾度となくバスが登場します。

印象的なのはジャケットにも使われているシーンとバスがトンネル内で軽い事故を起こして立ち往生し、中学生の息子と家庭教師が閉じ込められるくだり、ラストシーン近くで土砂降りの中をパパと子供たちを乗せたバスが走り、その車内で修復される家族関係などでしょうか。
言うなれば、バスに揺られる仮面家族の成長物語です。

血の雨に関しては行き過ぎの感が否めませんが、随所に散見されるギャグはきまっていて効果的で、『ナイン・ソウルズ』なんかも奇妙な映画だなと面白く観ましたし、これからを期待していた監督さんなのでまったく馬鹿なこと(覚せい剤)をしたもんだと、残念に思います。
| 映画 カ行 | comments(0) | trackbacks(0) | posted by helmetbros -
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