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評価:
Amazonおすすめ度:
うそつき野郎を、滅ぼしたい
圧巻腹ふり党
さすがの切れ味
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テリー伊藤氏や吉田豪氏が喜びそうな
ニュースが飛び込んできましたね。
布袋寅泰VS町田康。
まさにパンク侍を地で行く無頼派。すべからく男たちはこうあるべきでしょう。
世知辛いご時世にあって久々に心温まるニュースです。
筒井康隆以後、あるいは高橋源一郎以後のポストモダン文学のメシアの如く、90年代後半に颯爽と現れ、依然として文学界を牽引する小説家・町田康。本作は時代小説の“純文学化”を試み、またそれに手ごたえを得て、大傑作『告白』へと繋がっていく重要なターニングポイントとして位置付けられることと思われます。
随分前に読んだので細部まで記憶していないのが残念ではありますが、軽妙洒脱な文体(伊坂幸太郎氏のような野暮ったさとは明らかに一線を画す)は健在で、且つ著者としては珍しい三人称よる語り口も地に足が着いた巧者ぶりが発揮されており、その未だ底知れぬ文学モンスター加減に敬服した覚えがあります。
それにしてもあのユーモアセンスというのは何物にも代え難い魅力がありますね。関西人的ながさつさとある種の気品と自己愛が絶妙な塩梅で配置され、独特の可笑しさを毎度提供してくれます。文学界のみならず、映画界を見渡してもこうしたセンスの持ち主というのはちょっと見当たりません。私が不得手とするクドカン、堤幸彦、三木聡という三大コメディメーカーとは対極に位置するユーモアです。
布袋氏もまたそのトラブルメーカーぶりが清々しい。対YOSHIKI、対保坂戦は有耶無耶に終わっていますが、今回ばかりは災い転じて福と成すとばかりにステージ、あるいはリングの上で決着をつけて、ゆくゆくは最強ミュージシャン決定戦でもテリー伊藤氏に企画していただきたいと切に願います。
勿論、リポーターには浅草キッドを起用していただいて。