愛の巴投げ無節操で無責任な映画レビュー

| CALENDAR | RECOMMEND | ENTRY | COMMENT | TRACKBACK | CATEGORY | ARCHIVE | LINK | PROFILE | OTHERS |
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | - | - | posted by スポンサードリンク -
清作の妻 00:31
評価:
Amazonおすすめ度:
泣いてしまう
パッション?
狂気か正気か
1965年製作
監督・増村保造
脚本・新藤兼人
出演・若尾文子、田村高廣

屈折した純愛暴走劇とでも言いましょうか、若尾文子さんが狂気にも似た女の情念を見事に体現しています。概ねどの増村作品でも魔性の女役ですから、この程度はお手の物なんでしょう。しかし貴重な女優さんですよね。芝居も出来て惜しみなく脱ぐ、しかも文句なしに美しい。

監督の演出にもやはり隙がありません。脚本はこちらも巨匠新藤兼人氏ですが、物語の根底に流れる増村監督のテーマはヨーロッパ的個人主義に貫かれています。留学したイタリアの地で相当感化されたのでしょう。本作などはまさにそれが顕著で、男女の立場が逆転した『ロミオとジュリエット』と言いますか、周囲の反対を押し切り、揶揄されながらも許されざる恋に突っ走るおカネ(若尾文子)と清作(田村高廣)の決断は、一昔前よりは薄れたとは言え、村社会に生きる日本人の観点からは少々理解し難いものがあります。

とは言え、あばずれだの尻軽だのと陰口を叩かれる村の嫌われ者、おカネも清作との事実婚で徐々に畑仕事を手伝ったり、義理の妹に着物を贈るなど、村へ溶け込もうとする努力を見せ始めます。しかし戦争(日露戦争)が二人を引き裂き、寒村に生きるラテン女、おカネのフラストレーションは一気に爆発し、常軌を逸した行動に……。このあたりの描写も非常にスマートです。

スモークによるフェード・イン、アウトなんて小洒落た演出も憎いですね。
冒頭5秒間ほどの3、4カットが黒沢清監督の『ドレミファ娘の血は騒ぐ』に酷似していたと思うのですが、気のせいでしょうか。と言うか正確には『ドレミファ娘ーー』の冒頭が『清作の妻』に似ていると言うべきかもしれませんが。どちらもエキセントリックな女性が主人公ですし、この二作品の関連性は研究の余地がありそうです。って、めんどくさいので私は御免ですが。



| 映画 サ行 | comments(0) | trackbacks(0) | posted by helmetbros -
スポンサーサイト 00:31
| - | - | - | posted by スポンサードリンク -
Comment








Trackback
この記事のトラックバックURL: http://untruthdiary.jugem.jp/trackback/59
<< NEW | TOP | OLD>>