愛の巴投げ無節操で無責任な映画レビュー

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花井さちこの華麗な生涯 23:09

監督 女池充
脚本 中野貴雄
出演 黒田エミ

時間差で性的快感、あるいは味覚が押し寄せるという本作のアイデアは筒井康隆御大の短編にもありましたね。ニューヨーク映画祭での質疑応答の模様がDVDに収められていましたが、製作会社からは家庭教師モノという依頼だったそうです。それがどう間違ったのかブッシュ大統領を巻き込んでのドタバタZ級喜劇に仕上がってしまった。

『発狂する唇』や『血を吸う宇宙』のような確信犯的暴走であるにせよ、かなり危険な綱渡りをしているなぁ、というのが正直な感想です。で、何度も足を踏み外して万事休すかと思われる場面がいくつかあったものの、終盤15分くらいでギリギリ綱の半分以上を渡りきったんじゃないかとも思います。

とはいえ言いたいことは山ほどあって、その一つが事故の影響で天才となった花井さちこ(黒田エミ)を印象付けるエピソードで羅列、引用される固有名詞がニーチェだのダンテだの、チョムスキーだのという“些か”冴えないセンス。

この鼻持ちならないセンスは何かに似ていると考えていると、先の質疑応答で脚本家の方がウディ・アレンの本を丸々参考にしていたというエピソードを聞いてようやく合点がいくのでした。しかし穿った見方をすればアレンが得意とするインテリ・ニューヨーカーの会話劇(無論、アレン自身それを皮肉として扱っているのを踏まえた上で)なぞ性行為中の無意味な世迷言に過ぎないのだと言うさらに露骨な厭味と受け取れなくもありません。

また『ビタースイート』同様、セリフのほとんどが聞き取ることが困難で、何度も巻き戻し、再生を繰り返す羽目に。この問題はなんとかならないのでしょうか。ホント苦痛で仕方ありません。

良いと感じたシーンをいくつか。
自宅の階段で、ブリーフ一丁で舞い踊る大学教授。
逆光を背負い、洞窟に侵入する太った殺し屋と女工作員。
配達員の殺し方、及びその乱暴な遺体の扱い方。

毛色の違う『ビタースイート』と本作ですが、ピンク映画の不遇な環境でそれなりにどちらも作品として成立させてしまう手腕はさすがです。メイキング映像なんかを見ていると、自主映画の現場とそれほど大差がなかったりしますからね。立派なもんです。
| 映画 ハ行 | comments(0) | trackbacks(0) | posted by helmetbros -
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