愛の巴投げ無節操で無責任な映画レビュー

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ドット・ジ・アイ 22:44
評価:
Amazonおすすめ度:
期待はしない方が良い
仕掛けが面白い
どこまで本気で、どこから演技?!
“勝手にガエル・ガルシア・ベルナル祭”と銘打って手始めに本作から鑑賞。製作が2003年、監督・脚本を務めているマシュー・パークヒルの長編デビュー作ですね。

最初に登場するパーティというのが“ヘンナイト”というもので、我々日本人には馴染みのない習慣ですが、結婚を控えた女性が(主に扮装をして)女性同士で集まって騒ぐものらしいです。で、婚約者以外の男性とキスをするという習慣もあるのだそうで、偶然その場に居合わせたキットをカルメンが指名し、二人は衆人環視の前で口づけを交わします。

この口づけが長い長い。たった一度のキスで二人が強烈に惹かれあうという設定ですから、どうやってそれに説得力を持たせるのか期待していたのですが、この尋常でない時間と周囲のドン引き具合は秀逸でした。

物語は意味深な描写(主にビデオ画質となる第三者の視点)のオンパレードで、観賞後観直してみると、イントロの段階から種明かしをしていることがよく判ります。

ここからネタバレを含むので未見の方はご注意ください。

前半は婚約者とキットの間で揺れ動くカルメンの葛藤が中心に据えられているのですが、婚約者が自殺をした後半から雲行きが怪しくなってくる。全ては映画作りのために仕組まれた、いわばドッキリであったわけです。

その監督を務めていたのが自殺した筈の婚約者、無論、自殺も大掛かりな嘘です。最大の被害者はカルメンですが、加害者の一人であるキットもあまりの非人道的な行為に怒り心頭。普通に考えたら許し難い行為ですけど、ここまで酷くはなくても創作現場なんて多かれ少なかれ非人道的なものだと思いますけどね。

ともかく、制作者側の楽しませようという気持ちは痛いほど伝わってくるのですが、それにどうにも乗っていけないのはトリックありきでしかない物語の底の浅さと言いますか、『CUBE』や『SAW』にも似たパズル感覚でしかないからでしょうか。ただし、それらと比べると荒唐無稽さは若干控えめ。このあたりが本作の煮え切らない感じを反映していると思われます。

そうした系統には固定ファンがいますから、一概に否定するのもどうかと思うのですが、前半の恋愛パートが躍動感もあって、破滅型カップルの物語としてはなかなか興味深く観ていたので、余計残念に感じたのかもしれません。

復讐を果たしたカルメンとキットがレッドカーペットを歩き、取材カメラに囲まれている場面で本作は終わるのですが、そこまで積み上げてきた割に尻切れトンボな感は否めない。かと思えば、エンドロールの最中に現れる二人組の軽さは蛇足とも感じる。

こうした奇を衒ったシナリオでなければ新人監督にはチャンスが巡ってこなかったのかな、とも思えば同情の余地はあるのですが、『ベティ・ブルー』だのガルシア・マルケスだの、ちらっとテレビ画面に映ったのはアンゲロプスの『旅芸人の記録』でしょうか?(違うかも)、ともかくそうした記号には少々鼻白んでしまうものがありました。

救いはちびっ子に映るベルナル君の端正な顔立ちと、ナタリア・ヴェルベケさんの蠱惑的な魅力が十分堪能出来ることでしょうか。
| 映画 タ行 | comments(0) | trackbacks(0) | posted by helmetbros -
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