愛の巴投げ無節操で無責任な映画レビュー

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リトルショップ・オブ・ホラーズ 22:36
評価:
Amazonおすすめ度:
(ビルマーレイファン向けのレビューです)
人はこのなんの野心もない(ように映る)純朴な作品をどのように評価するのでしょうか。
製作されたのは1986年、監督は『ペテン師とサギ師/だまされてリビエラ』などで知られるフランク・オズ。私は過剰なまでにB級映画を持ち上げる向きを決して信用してはいませんが、やはりこうした良作は時折陽に当ててやるべきでしょうね。

本作は“B級映画の帝王”の異名を持つロージャー・コーマンの作品を下敷きにしたミュージカル舞台劇の映画化、という少々複雑な経緯を辿っているのですが、そんなことはどうでもいいと思わせるほど出来のいい仕上がりとなっています。ジャンル分けするのも難しく、SF、ホラー、コメディ、ラブロマンス、ミュージカル、とほとんど全ての娯楽要素が詰め込まれたハイブリッドな一本。

スティーブ・マーティンとビル・マーレイの掛け合いなど見所は多いのですが、ともかく三人組の黒人女性が狂言廻しのようにして現れるミュージカルシーンが群を抜いて素晴らしい。個人的には冒頭近くのスラム街の面々が歌い踊る様に感激しました。

フェンスの手前からぬっと現れる群衆の手、俯き加減にふらふらと街中を徘徊する緩慢な蠢き、それらはまさしくジョージ・A・ロメロの描くゾンビように禍々しい。特別なメイクを施しているわけでもないのに、あの一種独特な不気味さをミュージカルと絡めながら演出してしまう手腕は流石の一言です。

そして本作のMVPとも言えるオードリーIIの見事な演技(?)は特筆に値します。質感はチープながらも作品の世界観と調和しており、触手が暴走するくだりは失礼ながら意外に圧巻。

要するに悪魔に魂を売り、その代償として富と名声を手にする男の話なのですが、シーモア(リック・モラニス)はほとんど能動的に悪事に手を染めることはありません。彼の犯した唯一の大罪は死体損壊及び遺棄でしょうか。ですから手放しのハッピーエンドはどうかなぁと心配していたのですが、ラストの“ニヤリ”に救われましたね。あの“ニヤリ”は『ゴースト・オブ・マーズ』のアイス・キューブのウィンクにも似た素敵な“ニヤリ”です。

同じくフランク・オズ監督の『ビッグ・ムービー』も悪くはなかったのですが、やはり無茶苦茶をやった代償を背負わせて欲しいと願うのが人情です。共に愛すべき馬鹿が主人公ではありますが、代償を払う可能性に含みを持たせている分、私は本作を支持したいと思います。

私はジョン・ウォーターズ監督の『クライ・ベイビー』が大好きなのですが、本作もそれに匹敵するほどの魅力が満載です。
| 映画 ラ行 | comments(0) | trackbacks(0) | posted by helmetbros -
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