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評価:
Amazonおすすめ度:
ちょっとシビアに評させてもらいます
どこがスタイリッシュなんだ
切ない映画でした。
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2001年
監督:瀬々敬久
脚本:瀬々敬久
出演:佐々木ユメカ、佐々木麻由子、えり、奈賀毬子、石川裕一、下元史朗、伊藤猛、佐藤幹雄、川瀬陽太、佐野和宏
もうずっと瀬々監督とは相性の悪さを感じているわけですが、さすがにこれは酷いでしょう。褒めるところがこれだけ少ない映画というのも珍しい。東電OL、地下鉄サリン、天安門事件、そうですか、そうですか、でもたいして興味がないなら取り上げなきゃいいのに。だって2001年の映画ですよ、コレ。20世紀後半の時代の空気を取り込んだつもりなのかしら。あるいは総括とか。だとしたら見事に空転しているし、そもそも表面をさらっと撫でたエッセンス程度なので引用する必然性がちっともないところが痛々しい。これはもう、失敗した自主映画の幕ノ内弁当とでも形容すべき惨劇です。
『
ユダ』もかなり恥ずかしい内容でしたけど、それに輪をかけて本作は恥ずかしい。一体この“照れ”の無さはどうでしょうか。例えば北野武監督の作品には常に“照れ”が見え隠れし、故に一定の品格が備わっているわけです。それは『みんな〜やってるか!』や『監督・ばんざい!』でさえも。はっきり申し上げて瀬々監督のセンスは下品という他ありません。ついでにこの文脈で言うと園子温監督も下品。この退廃的自己陶酔型アスファルトジャングル・ファンタジーはちょっとどうかと思いますね。『ユダ』にも妙ちくりんなインタビューシーンがありましたけど、こういうの観ると『
大日本人』の失敗がかわいく思えてきます。これが2001年度P-1グランプリ受賞だっていうんだから茶番もいいとこでしょう。